seafieldschool’s blog

ニュージーランドのオークランドにある語学学校Seafield School of English

ニュージーランドのインターンシップ/僕のニュージーランドの軌跡2


ちょっと長い&脱線もしてますが・・・・あ・いつもか(苦笑)
前回の続きです。


僕は運よく所謂留学エージェントという会社にフルタイムで就職が決まりました。


そして僕を誘って頂いた方は社長直属の所謂現場のトップの方。
僕が入った頃ちょうど組織変更がありいろんな部門を統括する
部署として「企画営業部」というものが作られました。

社長、この現場TOPの方、もう一人の男性営業社員、メディア・IT責任者
そして新人の僕の5人でチームが作られました。


僕らはオフィスの奥の小さな部屋に5人で居たのですが
あの部屋のことは今でも忘れられません・・・。

(関西系の人も2人居たので?!)朝から軽快なトーク。
そうかと思えば真剣な意見の交換の場所。
何気ない普通の会話が情報交換になりそこから今のマーケット
に求められている事は何かを考えその為に何をすればいいか?
こことあそこの要求を掛け合わせれば面白いビジネスになるのでは?とか・・・・

日本に居た頃もずっと営業をして来た僕ですが主に出来上がった
モノを売るという仕事が多かったので何もない所から価値を創造して
サービスとして提供していくという事を学び毎日が新鮮でした。

あの部屋の中で自分の経験値が毎日のように上がっていくのを
感じる事が出来ました。

しかもとても楽しみながら・・・

「ブレインストーミングしよーよ・・・・」という言葉がよく社長から発せられましたね。

この社長さん・・・・・とても面白いですよ(笑)

とにかく頭の回転が早く勉強家。
元々は旅行屋さんだったそうですが(本人曰く今もかもしれませんが)
NZの歴史から税金、法律までありとあらゆる知識が詰まっています。
しかも常に具体的な数字がいつも出てくるのに毎回関心しました。

「危機感を持ってるから勉強をする」という言葉も忘れられません。

で、この会社は当時この狭い日本人社会では結構異端で
「何にでも手を出して・・・怪しい会社」
そんな風に思ってる人たちがいた事も周りから聞こえてきました。

どこに行こうとも目立った動きをすると日本人からは冷たい目で見られる。
というのを感じ「こんなとこでも日本人って・・・・なんだかなぁ・・・・・」
という思いはありました。

まぁ社長さんは何も気にしてない様だったし
僕もそのうち気にならなくなりましたが・・・。

そんな時にある事件が起こりました。

当時僕は営業担当の仕事のひとつでインターンシッププログラム
を受け持っていました。

主にニュージーランドの現地の企業に仕事経験をさせてもらえる機会がないか
をお願いしその代わりにそのビジネスに日本人やそのマーケットを
開拓するチャンスがあるという提案をする仕事でした。

そしてある時ホテルにコネクションを多く持つホスピタリティの専門学校と
ホテルインターンシップの話が進みその日僕は翌日に契約を結ぼうと
書類を揃えているところでした。

すると違う支店のマネージャーさんから
「明日うちの会社が現地の新聞に載ります」と連絡が・・・

んっ??

聞いてみるとこの会社が提供したホテルインターンに参加した
日本人の方が「この会社にお金を取られた上にホテルでタダで働かされている」
という内容で記事になるというのです。


何ですとぉー??

翌日の新聞を読み「おいおいおい・・・・・」と・・・・

どうも発端はその日本人の住んでるホストマザーからで
インターンシップを手配する手配料を(お金を取られた)と取り
インターン(就労体験)がタダで働かされてるという取り方をしたようです。

しかもタチが悪いのは参加している本人はプログラムの趣旨を
理解した上で申し込んでいるのに「ダマされて搾取され無償で働かされている」
という誤った解釈を記事が作り上げていた点です。
まぁ・・・捏造ですよね。

その日本人と言えばホストに話したらよく分からないけど取材が来て
「明日私の写真が新聞に載るんだよ」と周りにも話していたとか。
そしていざ記事が出てきたら大事になりしばらく音信不通の状態が続きました。

「・・・・・・・・・・」

その間もこの「インターンシップ」という仕組み自体がその場所だけでなく
ニュージーランド国内でも話題になり「Work for nothing」という言葉が
よく取り沙汰されるようになりました。

そして遂にはこの会社やこのプログラムが全国紙にも出て
ある時僕が外出からオフィスに戻ったら取材クルーが何人かいて
社長がTVのニュース向けにインタビューされていました。

おいおいおい・・・。

でもこの時もこの社長さん、うちは何も悪い事をしている訳ではないので
と堂々とインタビューを受けていましたよ。

で、夕方6時ののニュースに出るというのでどんな特集なんだろうと
他の社員の家でTVを見ていたらなんと・・・

始まって3分ほど後の2つ目のニュースで取り上げられていました。


どんだけ平和だよ?!ニュージーランド!!(笑)



ある意味笑えて来ましたねその時。


だけどここでもメディアはどうも日本のエージェントが生徒から搾取している
という流れを作りたいらしく社長が発した言葉を都合の良いところだけ
切り取って編集して流していました。

メディアの怖さを初めて経験しました。

後で知った事ですが当時アジア(中国系)のエージェントが実際に生徒から
不当にお金を搾取しているというケースが頻繁に起こりその流れで(意図的に?)
これもそう取られ実際に後日それらを全て一緒にまとめた記事も書かれていました。

まぁ契約予定だった僕のホテルインターンの契約書は当然白紙になりましたが
営業回りしていた学校などの周りの反応は「ヒドイね・・・大変だね・・・」
と言った声が大半でした。

だって実際彼ら専門学校や語学学校でさえインターンシップという
プログラムを提供していたし今まで問題なくやってきたことがなんで急に
こんな大げさに取り上げられたのか?

ウチももうこのプログラムを出来なくなるのかなぁ・・という声も聞きました。

だけど最終的には労働局の人がこの会社に話を聞きに来て
ちゃんと説明をしたら「問題なし」ということになりました。

まぁ当然そんなことは報道してくれないのでこちらで
「問題なしでしたよ」というレポートを作って周りに配りましたけどね(苦笑)

好きなだけ荒らしてその後の結果は知りません・・・

メディアの怖さをここでも知る事になりました(苦笑)

そして音信不通になってたその日本人は最後は
「こんな大騒ぎになると思ってなかった」と謝罪したそうです。

そもそもニュージーランドにインターンシップという仕組みの馴染みが
薄いということがやっぱり一番の原因だったように思いますが
公正(フェア)さにこだわるニュージーランド人の気質が
呼び寄せた事件とも言えます。

まぁ早とちりは勘弁してくださいよとも思いますが・・・・。


********************************

ちょっと長いので次回に続く(笑)


1c3e29b9.jpeg


「えっ・・・2人目もう生まれたの??しかも口から??


**********************************